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骨髄移植説明~移植13日前~ [骨髄移植]

昼食を食べ終わったころ、家族がやってきた。
上の子は学校を休んで来てくれた。また兄と義姉が母親と家族を
迎えに行ってくれた。

2人の先生からまず、病気の説明。
そして現在の体の状態の説明。
最後に骨髄移植の説明。

体の状態は、3クールの化学療法の結果
完全寛解の状態であること、マーカー値もキャリアと同等で
ウイルス値も1000分の42で良好との事。

このままでも、2~3年は生存できるらしいが、
長期生存の可能性(5年以上)は10%以下らしい・・・

やはり長期生存には、骨髄移植が有効だそうだ。

ドナーとの抗体適合は6座中、5座一致。
移植にはリスクもたくさんあり、たいへんな治療になりそうだ。

移植前の前処置として、大量の抗がん剤を短期間で投与。
著しい免疫の低下と副作用。
そしてGVHD(移植片対宿主病)との闘い。

骨髄バンクからのテキストにも移植前後のことが、
びっしり書いてあったが、移植関連死もある。

少し重たい空気が流れかけたが先生が、
「現在体の状態が非常に良い状態なので、期待がもてます。
  チームで医療にあたりますから、安心して下さい」
と、言ってくださり1時間半位の説明は終わりました。

2週間ぶりくらいの家族との再会でした。
下の娘はベットに入り込んで寝転んだり、ローカを走ったり
落ち着かなかったようです。

久しぶりのにぎやかな一日でした。



中心静脈カテーテル~移植14日前~ [骨髄移植]

平成22年2月、
月が替わって、移植まであと2週間となりました。
朝にシャワーをすませて、昼前にカテーテルを通しました。

右の鎖骨の少し下あたりに、メスをいれて手術しました。
局所麻酔のため、なんの痛みも感じませんでしたが、
移植へ向けて動きだしたんだという、感じになってきました。

レントゲンで管の位置を確認し、異常がなかったためこれで終了。

時間にして、1時間~1時間半くらいだったかな・・・
昼食もすぐに食べることができました。

そのあと看護学生Sさんに、足浴してもらいました。
コツはすこし強い目にこすること、だそうです。
やさしくこすると、確かにくすぐったいです。

はじめて人にしてもらいましたが、気持ちよかったです。

明日は家族と共に、骨髄移植の説明が主治医からあります。
いよいよです。







 外出許可~移植16日前~ [骨髄移植]

体調もよく、検査にも異常がなかった為、
外出の許可が出た。

朝7時すぎに病院を出て、コンビニでパンを買って食べ、
2時間ほどゆっくり歩き、映画館へ・・・

シネコンと呼ばれる複数の映画館の中でどれを観ようか
事前のリサーチもないまま来たので、時間的にすぐ観れる
ラブリーボーンという映画を観ることにしました。

主人公の少女が、開始早々に殺害されるという少し
重たいような内容でしたが、残された家族の悲しみや苦しみ、
この世に未練を残さないで天国に行く少女・・・

なんか自分の置かれている状況とあいまって、複雑な気持ちになりました。
この先自分はどうなるんだろうか?家族はどうなるんだろうか?

映画館を出て、昼食にまぐろ丼を食べて百貨店をぶらぶらして、
看護学生Sさんおすすめの、マカロンというフランスのお菓子を買ってかえりました。

夕方5時頃無事に病院へもどりました。
いい気分転換になりました。




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看護実習~看護学生Sさん~ [骨髄移植]

その後も背中から髄液に、抗がん剤の注射をしたり
腰骨から骨髄穿刺(マルク)をしたりしました。

そんな検査続きのさなか、Sさんはやってきました。

婦長さんと担任の教師と共にやってきて、10日間程看護実習で
受け持つ説明と、同意書をいただいた。

Sさんは、看護学部の3回生で20歳、小柄でおとなしそうな女性でした。
海外留学の経験もあるそうで、フランス語もしゃべれるとのこと。

1日中の付添ではないけれど、午前と午後に分けてトータル2~4時間、
私が部屋に居ようが検査を受けていようが、行動を共にしてくれました。

ある時は、口腔外科で歯の検査&そうじ。
またある時は、MR&CTに心臓の検査。
患者ライブラリーで骨髄移植の本やネットを見たり、
階段をのぼる運動に、地下から15階の病棟まで付き合ってくれたりもしました。

検査も順調で、元気な患者で実習になったかどうか・・・

検査ざんまい2 [骨髄移植]

その翌日も検査、検査、検査・・・
朝からレントゲン、心電図、

そして主治医の診察・・・特に問題なし。

昼からシャワーを浴びて、今度は顔面のレントゲン???
そして耳鼻科の受診。

それからもう一人の先生がこられて、
骨髄移植の説明を家族と受ける日程をいつにするか相談
にこられた。

この説明は1~2時間くらいかかるそうだ。
家族も聞いておかないといけないことが、たくさんあるらしい。


検査ざんまい~入院翌日~ [骨髄移植]

入院して以前お世話になった看護婦さんたちを
懐かしむ間もなく、検査が始まりました。

最初は口腔外科
歯の検査をして、それから口の中の掃除。

次は胃カメラ
今回で2回目になるが、前回と同様につらかった・・・

昼食
胃カメラの麻酔が切れてからということで、
1時間おくれの昼食

そして消化器外科
何のことやら、おしりの ぢ の検査だった。

それから
毎度おなじみ血液検査

いったん部屋に帰って
シャワーをあびて、眼科へ
視力やら涙の量検査やらを受ける。

疲れて部屋にもどって少し休む。
しばらくして婦長さんがこられた。
看護学生の実習をさせてほしいという申し出だった。

私でよければ・・・

そう言って快諾しました。
やっと今日1日が終わりました。

明日も検査はつづくのでした。


移植へ向けての入院  [骨髄移植]

年が明け平成22年1月7日通院があり
主治医から
「骨髄移植を2月某日しますので、今月下旬には
入院そして検査をしていきます。準備をしておいてください」

前回の入院とは違った感覚を感じつつ、
たくさんの方々が私しのために働いて下さっているのを感じました。

1月下旬、病院へと今度は一人で向かいました。
娘には、「よくなって帰ってくるからね、待っててね」
そう言い聞かせ、移植までに面会をすることを約束しました。

入院手続きを済ませ、いざ病棟ナースステーションヘ・・・

懐かしい顔、顔、顔・・・

「今度は骨髄移植でお世話になります。よろしくお願いします」

婦長さんが部屋へ案内してくださり、先生を呼んでこられた。
部屋はクリーンルーム、もちろん一人部屋。

入ってこられた先生は二人、いつもの男性のI先生ともう一人、女性のO先生。
移植は二人の主治医になりました。
明日から検査、検査、検査・・・

ここから骨髄移植は始まるのでした・・・



救世主、あらわる!~最終同意~ [骨髄バンク]

平成21年12月24日
骨髄バンクからドナーの最終同意が確認され、
提供者が見つかったという知らせが届きました。

最初はピンときませんでしたが、
主治医の先生から具体的な移植日や
治療の流れ的なことを聞いていると、
だんだんと自分の身の上にとてつもない
重要なことが起こっているんだという認識がおこってきました。

「とうとう移植を受けるんだ。」

見つかったうれしさとともに、移植の大変さというものも
ありました。

ともあれ、主治医の先生も
「こんなに早く見つかってよかったですね」と、
言って下さり何よりでした。

ドナーさま、どこのだれかはわかりませんが、 善意の申し出ありがとうございます。 感謝してもしきれないくらいです。

これから移植に向けての準備が始まります。
入院は年明け1月の中ごろに決まりました。

また家族と離れ離れ・・・
一緒にいる時間を大切にしようと思います。

娘にどう説明しようか・・・



”連絡待ち” [骨髄バンク]

それから通院が何度かありましたが、特に異常もなく過ぎました。

骨髄バンクからは、コーディネートの報告が数件ありました。

バンクのホームページから自分のHLAの型を入力して、一致している人数を

調べました。18人いましたが

先生からは、

「フルマッチ(6座一致)は見つかりませんでした。
  
  ワンミスマッチ(5座一致)の方からドナーを探します。

  心配しなくても大丈夫ですよ。必ず見つかりますよ。移植も十分可能ですから・・・」

そう言ってくれました。しかしいつ頃見つかるのか、自分の体の状態はどうなっているのか、

まったく見当がつきませんでした。不安だけが募るのでした。

最悪4座一致の兄でも、移植はできると言っていたが、リスクが高いというし・・・

バンクからの”連絡待ち”に祈る思いで、日々暮らすのでした。



はじめての通院~パパ、今日どこでねんね・・・? [通院]

病院へは兄に迎えにきてもらいました。
自宅では家内と子供たちが、待っていてくれました。

4歳になったばかりの下の子は、最初遠目に見ては
てれ笑いをして様子をうかがっているようでした。
声をかけると、うれしそうに笑顔で飛んできました。

「長いあいだ会えなくてごめんね。これからはずっと一緒に
いるからね。なかよくしてね。」

「うん、よかった。パパかっこいい。すき。」
そう毎日のように、話をするのでした。

はじめての通院は、2週間後。
いよいよ明日は退院後初の通院日
今日はいつもより早めに布団にはいりました。

「あしたは病院へ行くから早く寝ようね。」
そう話してすぐに、

「パパ、今日どこでねんねするの?また病院?さみしいなぁ~」

「ちがうよ、今日も明日もそれからもずーっとおうちだよ。
 病院へは先生にみてもらうだけだよ。ずーっとおうちでねんねするよ」

「あ~よかった。うれしいなぁ~パパずーっとそばにいてね」

安心したのか、娘はすやすやと眠ってしまいました。


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